酒を飲まない女性にも脂肪肝が!自覚症状がないのにどうすればいいの?
お酒の好きな中年男性だけかと思ってた脂肪肝。最近お酒を飲まない女性にも急増中。自覚症状も無く放っておくと危険な病気に。
脂肪肝
本当はコワイ脂肪肝
肝臓に脂肪がたまりフォアグラ状態になる脂肪肝。今や日本人の4人に1人が脂肪肝といわれています。従来は軽い病気と考えられてきました。しかし最近、脂肪肝が肝硬変や肝臓がんへと進行する可能性があり、さまざまな生活習慣病のリスクも高めることがわかってきました。お酒を飲まない人や若い女性にも急増する脂肪肝について、栗原クリニック東京・日本橋院長の栗原毅先生に伺いました。
脂肪肝は中性脂肪が肝臓に蓄積されていく病気です。
お酒を飲まない女性にも急増していて、放っておくと肝硬変や肝臓がんになるリスクがあります。
また、肝臓は女性ホルモンの調節をしているので月経異常や骨粗しょう症になるリスクもあります。
脂肪肝の種類
増加する非アルコール性脂肪肝
脂肪肝というと、「アルコールをたくさん飲む人の病気」と思われてきました。
ところが、アルコールをまったく飲まない人や、少しだけ飲むという人にも脂肪肝が増えています。それが非アルコール性脂肪肝(NASH)です。
脂肪肝というのは、肝臓に必要以上の中性脂肪がたまった状態のこと。肝臓にある中性脂肪の割合は通常3~4%程度ですが、30%以上になると脂肪肝と診断されます。
脂肪肝だけならまだ病気とはいえませんが、放置していると肝臓の血液循環が悪化し、脂肪肝炎を発症しやすくなります。さらに、肝硬変や肝がんへと進行することも少なくありません。
脂肪肝は次のように分類されます。
- アルコール性脂肪肝
~アルコールの摂取が原因 - 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)
~肥満、糖尿病、薬が原因 - 単純性脂肪肝
~炎症や線維化を伴わない脂肪肝 - 非アルコール性脂肪肝炎(NASH)
~炎症や線維化を伴い、肝硬変症や肝がんに進展するタイプの脂肪肝
脂肪肝の症状
肝機能障害の自覚症状
症状が現れない沈黙の臓器と呼ばれる肝臓ですが、注意深く観察すると、風邪などの普段気にも留めない症状に似た自覚症状があるはずです。肝臓の働きは生命を司っていますので、体全体に影響が出るのです。当てはまるからと言って肝機能が低下しているとも言い切れませんし、気にするほどでもないからと言って放っておくと、実は肝臓の悲鳴だったりもするのです。心配であれば、一度医師の診察を受けるべきです。
脂肪肝には痛みなどの自覚症状はありません。
血流が悪くなるため、全身の細胞に酸素と栄養分が補給されなくなり
疲れやすい、肩がこる、頭がボーッとする、食欲不振、体の冷えといった症状がでやすくなります。
脂肪肝の原因
脂肪肝は、食べ過ぎや飲みすぎ、肥満や糖尿病などが原因として考えられています。不規則な生活習慣や、栄養バランスが乱れた食生活、そして暴飲暴食や、過度のアルコール摂取、高カロリーの食事や、脂肪過多のメニューなども脂肪の蓄積の原因となってしまいます。
お酒を飲まない人や痩せている女性にも増えている、脂肪肝ですが、原因には次のようなものが考えられます。
- 食べ過ぎ
- 飲みすぎ
- 運動不足
- 肥満
- 無理なダイエット
コーヒーで脂肪肝が改善!
コーヒーは脂肪肝に効果的?
社団法人「全日本コーヒー協会」は、コーヒーが脂肪肝を抑制することを発表しています。また、三越総合研究センターのデータでは、約4,500人の方の肝機能を調査。肥満の有無やアルコールの摂取量に関係なく、コーヒーは肝機能に効果的なことも分かってきているそうです。
そのほか、このデータから「肥満気味の方より、痩せている方のほうがコーヒーを飲んでいる」ということも分かってきました。
また、コーヒーは、肥満防止にも一役かってくれる存在です。脂肪肝が発生しない状態を保てば、肥満の進行を抑制できます。